<警官漏えい>背後に「情報屋」 ルート束ね顧客仲介
<警官漏えい>背後に「情報屋」 ルート束ね顧客仲介
毎日新聞 7月22日(日)2時32分配信
長野県警の巡査部長2人が車検証に記載された個人情報を漏えいしたとして地方公務員法(守秘義務)違反容疑で逮捕された事件。愛知県警が捜査員への脅迫事件を端緒に進めた個人情報売買の捜査は、国民を守るはずの警察官をも取り込んだ底暗いビジネスの世界を次々に明るみに引きずり出した。その中心にいたのは、さまざまな種類の情報ルートを束ねる「情報屋」の存在だった。
「お前にも家族がいるだろう」。愛知県警の捜査員の携帯電話や自宅電話に10年7月から8月にかけ、知らない男から脅迫めいた電話がかかった。捜査員は、自宅の電話番号を親戚にしか知らせていなかった。
電話番号を漏えいさせていたのは岡山市のソフトバンク代理店の店長だった男(33)=今年6月逮捕。脅迫電話がかかる約2週間前、店の情報端末から取得し、探偵業者に売っていた。捜査関係者によると依頼主は愛知県内の風俗店経営者。関連する風俗店グループは指定暴力団山口組弘道会の資金源になっている可能性があるとして、この捜査員が捜査していた。
県警が摘発した探偵業者らの背後を調べたところ、愛知県の調査会社が浮かんだ。名古屋市の探偵業者によると、調査会社は一般に「情報屋」と呼ばれる。「さまざまな個人情報を数日で入手できる」と持ちかけて取引先を開拓する一方、得意な情報分野を持つ探偵業者らと顧客を仲介するという。
捜査関係者によると車検証情報漏えい事件で逮捕された長野県警OBの探偵業、平林大生(だいお)容疑者(60)に情報取得を依頼したのも、愛知の調査会社だった。「長野県警ルート」が判明したのは、この調査会社の家宅捜索で押収した資料などからだ。
この調査会社は、07年からの4年間で約8億円以上の収入を得ていたという。県警は、個人情報売買はあらゆる犯罪を容易にする「犯罪インフラ」とみて、捜査を進めている。【稲垣衆史】
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/police_scandal/?1342911704
毎日新聞 7月22日(日)2時32分配信
長野県警の巡査部長2人が車検証に記載された個人情報を漏えいしたとして地方公務員法(守秘義務)違反容疑で逮捕された事件。愛知県警が捜査員への脅迫事件を端緒に進めた個人情報売買の捜査は、国民を守るはずの警察官をも取り込んだ底暗いビジネスの世界を次々に明るみに引きずり出した。その中心にいたのは、さまざまな種類の情報ルートを束ねる「情報屋」の存在だった。
「お前にも家族がいるだろう」。愛知県警の捜査員の携帯電話や自宅電話に10年7月から8月にかけ、知らない男から脅迫めいた電話がかかった。捜査員は、自宅の電話番号を親戚にしか知らせていなかった。
電話番号を漏えいさせていたのは岡山市のソフトバンク代理店の店長だった男(33)=今年6月逮捕。脅迫電話がかかる約2週間前、店の情報端末から取得し、探偵業者に売っていた。捜査関係者によると依頼主は愛知県内の風俗店経営者。関連する風俗店グループは指定暴力団山口組弘道会の資金源になっている可能性があるとして、この捜査員が捜査していた。
県警が摘発した探偵業者らの背後を調べたところ、愛知県の調査会社が浮かんだ。名古屋市の探偵業者によると、調査会社は一般に「情報屋」と呼ばれる。「さまざまな個人情報を数日で入手できる」と持ちかけて取引先を開拓する一方、得意な情報分野を持つ探偵業者らと顧客を仲介するという。
捜査関係者によると車検証情報漏えい事件で逮捕された長野県警OBの探偵業、平林大生(だいお)容疑者(60)に情報取得を依頼したのも、愛知の調査会社だった。「長野県警ルート」が判明したのは、この調査会社の家宅捜索で押収した資料などからだ。
この調査会社は、07年からの4年間で約8億円以上の収入を得ていたという。県警は、個人情報売買はあらゆる犯罪を容易にする「犯罪インフラ」とみて、捜査を進めている。【稲垣衆史】
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/police_scandal/?1342911704